有限会社かめくら(初代 亀藏)|会社訪問|バイヤーズ・ガイド

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会社訪問

『バイヤーズ・ガイド人気商品BEST10 2012』で第1位を獲得したのは、京都府亀岡にて“創作京漬物”を提案している有限会社かめくらの『柚子トマト』でした。千枚漬やすぐきといった定番の漬物に加えて、『とまとの漬物』や『パイン大根』『黒枝豆らー油漬』など、常に新しい提案を行っている同社を訪問してみました。


『バイヤーズ・ガイド人気商品BEST10 2012』で第1位を獲得した『柚子トマト』

見た目が美しくて安全・安心、そして何より美味しい


同社の創作京漬物。上から時計回りに『桜切り千枚漬』『柚子トマト』『京灯り』『七色ピクルス』

 トマトの皮を湯むきし、白ワイン・米酢・ゼラチン等でゼリー寄せにした、涼しげな印象の『とまとの漬物』。小かぶらに切り込みの細工を入れ、クチナシから抽出した黄色を甘酢に溶いて味付けした色鮮やかな『菊かぶら』。そして新商品の『京灯り』は、京都亀岡産の聖護院かぶらを蝋燭の蝋の部分、国産ミニトマトを炎、柚子を黄色い炎にみたてた、お漬物のアートともいえる逸品。  こうした“創作京漬物”はどれも見た目が美しいだけでなく、下漬・本漬を十分に行い、昔ながらの本格的な京漬物として製造。調味漬に関しても、きちんと下漬した野菜・昆布だし等を使用し、手間ひまかけ無添加で仕上げています。そのため安全・安心はもちろん、そして何より美味しい。  それもそのはず、同社の商品は創業250年という老舗漬物店の味を引き継いだ職人による商品だったのです。

廃業した老舗漬物店の職人が立ち上がり創業

 有限会社かめくら 代表取締役社長 西村貴之氏は、同社の意外な創業エピソードを次のように語ってくれました。
「平成17年に、私が15歳の時から17年間務めた京都市内の老舗漬物会社が廃業しました。私たちはお詫びの挨拶回りをお取引先にしていたのですが、お客様からは『きちんとした商品が入るなら今後も扱うよ』という嬉しい言葉をかけていただきました。そこで、当時の従業員全員で話し合って、独立開業したのが創業の背景です。」


有限会社かめくら 代表取締役社長 西村貴之氏

 とはいえ、以前の会社から半分近いお客様を引き継げたものの創業当時は売上の確保が大変で、借り入れ返済や従業員の給与支払い等で2~3年は厳しい時代が続いたという。そんな時、地元の商工会議所に所属した縁で顧客を紹介され、徐々に仕事が広がりを見せるようになる。

素材にこだわる。旬を味わってもらう。そして漬物を楽しく!

 百貨店の催事では売場に伝統漬物と創作漬物を並べるが、売れていくのは創作漬物ばかり。「これから漬物店が生き残っていくためには、通常の漬物だけでなく、キラリと光る個性的な漬物もないと続かないことを確信しました。」(西村氏)


契約農家による有機栽培の野菜を、昔ながらの手作業で製造

 まずは素材にこだわり、使用する野菜は国産野菜100%。季節により有機栽培や特別栽培の野菜を契約農家に協力してもらい、新鮮な野菜を分けてもらうようにしている。また旬を味わってもらうため、季節によって漬ける野菜を変えて、季節感のある漬物に注力した。さらには美味しいだけでなく、漬物を楽しくすることを意識したという。

 「漬物に使わないようなトマトや枝豆をどんどん使っています。だから私たちの漬物は創作漬物なのです。」(西村氏)

百貨店の催事は1年間に累計で400日を超えたことも


桜餅をイメージしてつくった創作京漬物『桜小かぶら』

 創作漬物が浸透するようになると有名百貨店との取引が始まり、雑誌に紹介されギフト関係の商談も増えるようになる。その当時、百貨店の催事は1年間に累計で400日を超えたと言うから驚きだ。現地の人も運転しないような大雪の日に山形まで、京都から16時間かけて車を運転して向かったこともあった。山形での宣伝にもなるし、どういう売場なのか自らの目で確認したかったのだ。

 「スーパー様や百貨店様の売場で販売させていただくとき、私自身が店頭に立つようにしています。店頭に立って試食していただいたお客様の声を聞いて表情を見るのが、その商品の善し悪しを知る一番よい方法です。お客様は正直です。すぐに分かります。」(西村氏)

旬の地元野菜を使って、『亀蔵』らしい独創的な創作漬物を作っていく


色鮮やかな創作京漬物は、売場を華やかに彩ります

 最後に、これからの目標について西村氏にたずねると次のような答えが返ってきた。

「景気はいまだ良くなっていませんが、自分たちのためにやっていることなので、従業員を安定して雇用していきたい。代表者は従業員の力をもらい、技を出せる人間のひとりです。ひとりでは何もできないので、皆の力を借りて今まで以上の技を出せるようになりたいですね。」

 そして、本サイトの読者となるバイヤー・仕入担当者には次のようなメッセージをくれました。

 「過去のしがらみに捕らわれることなく旬の地元野菜をいろいろ使って、これからも『亀蔵』らしい、独創的な創作漬物を作っていきます。たとえば地元にこんな野菜があるのだけれど、このような漬け方をして欲しいと指示してもらえれば、ご要望に添った提案ができます。どんなことでも結構です。是非ともご意見・ご要望をお聞かせください。」

有限会社かめくら

事業内容 京漬物の製造・卸・販売
本社所在地 〒621-0035 
京都府亀岡市稗田野町奥条門田4
創業 平成17年10月13日
代表者 代表取締役社長 西村貴之


同社 直売所

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