古くから日本に欠かせないスタミナ源 国産の天然ものは自然保護からも超貴重
暑い夏にウナギを食べる習慣は万葉集でも詠われるほど古いもので、日本では欠かせないスタミナ源となっています。ただ、1970年代からウナギ資源は減少を続けており、ニホンウナギは環境省レッドリスト、IUCNレッドリストに絶滅危惧種として指定されているほど。天然ものが少なくなったことから、養殖や輸入に頼ってきましたが、もともとウナギは養殖でも天然のシラスウナギ(ウナギの稚魚)を捕獲しなければならないことから、全世界的にも減少に歯止めがかかりません。世界の消費量の7割は日本といわれているだけに、無駄な消費は避けなければなりません。完全養殖の研究も進み、成功したものの、コストが高すぎることもあり、商業化はまだ先の予定です。それほどまでに貴重なので、天然ものは自然保護の意味からも忘れてはならないもの。高タンパクでビタミンAやD、B2も豊富、鉄分も含まれることから疲労回復には抜群です。蒲焼にするのが一般的で、関東では蒸してからタレをつけて焼き、関西では蒸さずに地焼きします。名古屋を中心とした中京地方では、ひつまぶしが郷土料理となっています。