株式会社林屋久太郎商店 ご利用法方・活用例|バイヤーズ・ガイド

利用方法・活用例

年商800万円UPでピッキングセンターを建設 - 株式会社林屋久太郎商店

ここ10年で茶関係の会社の約3分の1が消えていった

 バイヤーズ・ガイド 2009年春夏号で掲載した株式会社林屋久太郎商店(京銘茶 茶游堂)の『抹茶スイーツ』の効果事例についてご紹介しましょう。


株式会社林屋久太郎商店 代表取締役林屋和成氏と(写真右)と宇治商工会議所  商工課 稲田将人氏(写真左)

 京都宇治はお茶で有名ですが、ここ10年で約3分の1の茶関係の生産者が消えていったといいます。同社代表取締役の林屋和成氏は、「お茶は急須で淹れる飲料ですが、淹れ方によって味にかなり差があり、また淹れる度にも差が出る繊細な商品です。そのため、製造元がいくら頑張って美味しいお茶を作っても、味はともかく、簡単、便利、そして同じ味で飲めるペットボトル茶には勝てない。やがてペットボトル茶の普及か進むと、今以上に茶離れが加速してお茶屋自体の存続すら危なくなる」と25年前に察知していたそうです。

お茶屋として抹茶の味のする和洋菓子を作り上げる

 そこで、何とか一時加工商品にしてお茶の味をいただける商品、お茶からできるだけ逸脱しない商品はないか、林屋氏は試行錯誤を繰り返したと言います。当時、お茶を使用したお菓子はありましたが、お茶の味までしっかり感じられるお菓子はありませんでした。京都宇治は抹茶の特産地でもあるので、抹茶をふんだんに使った物をと考えて行くうち、お茶屋として抹茶の味のする和洋菓子を作り上げ、お茶の洋風和菓子の礎 を築いた先駆者といえます。


同社の抹茶スイーツ、濃茶ロールケーキ、抹茶バームクーヘン、抹茶どらやき、抹茶パウンドケーキ(左上から時計回り)

 2006年には抹茶ロールケーキ、3カ月後に濃茶ロールケーキを製造し、現在は抹茶スイーツで10以上の品揃えをしています。販売ターゲットも、当初は30歳〜50歳代を想定していましたが、現在は幅広い層に支持され、特に男性ファンが増えているそうです。

百貨店やスーパー、連合会、コンビニ、カタログ通販企業から大きな反響

 バイヤーズ・ガイドには、抹茶スイーツを中心に15商品を掲載したところ、卸、問屋から、百貨店、全国規模の大手スーパー、高級スーパー、連合会、コンビニエンスストア、カタログ通販の会社まで数多くの問い合わせが寄せられました。

 林屋氏は反響が大きかったため、終始有利な立場で商談が行えたと言います。「基本的に一過性の委託販売の催事はお断りしました。商品が気に入ったのであれば、専門店にして売ってくださいとお願いしています」(林屋氏)

販路拡大に合わせてピッキングセンターと冷凍庫を建設


販路拡大とともに借りていた冷蔵庫が手狭になったため、商品保管用冷蔵庫を特注で導入。「ランニングコストも安くなったうえ、商品が自分の手元にあるので安心できますね」(林屋氏)

 バイヤーズ・ガイドで決まった関西のスーパーの催事では、どら焼き3000個、プリン1300個の買い取りによる販売が決まりました。ところが当時、商品は契約していた冷凍庫の会社に預け、作業は自宅のガレージで行っていました。これだけの商品を保管し、作業をする場所がなかったため、林屋氏はピッキング センターと冷凍庫の建設を決意します。

 「仕方なく作った設備ですが、今やこの環境がないと仕事になりません。ランニングコストも安くなった上、商品が自分の手元にあるので安心できる。よい事づくめですね」(林屋氏)

舞鶴若狭自動車道 西紀サービスエリアでは専用の売場を設置

 意外なところでは、西日本高速道路からも反響が寄せられましたましたが、林屋氏は非常に有利な条件であるにも関わらず断ったといいます。ところが、担当者が何度も訪問し熱烈なラブコールを送ったことで、林屋氏は根気負けしお取引を始めたところ、舞鶴若狭自動車道の西紀サービスエリアでは専用の売場が用意され、1店舗で月間70万円の売上をあげるようになりました。


舞鶴若狭自動車道の西紀サービスエリアに用意された専用の売場

 バイヤーズ・ガイドの効果について振り返ると、年商で約800万円近い売上アップとなったようです。その一方で、高速道路のサービスエリアに専用のコーナーが設けられたり、雑誌『BRUTUS(ブルータス)』の「日本一の抹茶スイーツはこれだ!」特集に濃茶ロールケーキが選出されるなど、PR効果の面でも非常に大きな成果が得られました。

反響の大きさから有利な取引条件で商談を行うことができた


ピッキングセンターと商品保管用冷凍庫を備えた新社屋前にて

 今回の販路拡大が成功した要因として、有利な取引条件が挙げられます。1回1000個単位の委託販売や、欠品が許されない商談はすべてお断りしたそうです。これもバイヤーズ・ガイドによる問い合わせが多数寄せられたところから、企業規模に見合った商談を優先し、徐々に取引の幅を広げていくことができました。こうした堅実経営が功を奏し、同社では毎年着実に売上を伸ばしています。

企業情報

株式会社林屋久太郎商店(京銘茶 茶游堂)

平成15年に京都宇治の老舗・有限会社上林春松本店のバックアップを受けお茶屋を開始。翌年、洋菓子のメーカーとコラボレーションで、抹茶を使った洋菓子の開発に取り組む。平成18年に株式会社林屋久太郎商店を設立。平成21年には、ピッキングセンターと商品保管用冷凍庫を建設する。
  • 会社名:株式会社林屋久太郎商店(京銘茶 茶游堂)
  • 代表取締役:林屋和成
  • 所在地:京都府宇治市平尾台4丁目13-8
  • 資本金:800万円
  • URL:http://www.chayudo.jp/, http://www.chayudo.co.jp/
2017年11月22日(水)

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