伊達な商談会|バイヤーズ・ガイド

特集

伊達な商談会

東北の素晴らしい商品との出会いの場
『伊達な商談会』を有効活用ください。

東日本大震災から約4年以上が経過し、被災企業を取り巻く環境は刻々と変化している。東北6県の企業が本格的 な復興に向けて次の一歩を踏み出していくためには、震災により失われた販路を回復し、さらに拡大させていくこと が喫緊の課題だ。そこで、宮城県商工会議所連合会(仙台商工会議所)では、販路回復・開拓事業『伊達な商談会』 をスタートさせた。本事業の背景や狙いについて、仙台商工会議所の鎌田宏 会頭にお話を伺った。

震災後、商品生産力は回復してきたが、
それに見合う販路先がない


仙台商工会議所 会頭 鎌田 宏

 平成23年3月11日に発生した東日 本大震災により、太平洋沿岸部の水産加工業者は壊滅的な打撃を受けました。震災前は全国の小売店の店頭に、三陸の水産品が置かれていました。それが震災の影響により、商品の供給が途絶えてしまったため、全国の小売業の方々は今までのように仕入れができないという切実な問題がありました。小売業の方々はお店の棚が空になるのを防ぎ、そしてお店を守るため、努力をして仕入れ先を全国から探したわけです。震災前の沿岸部の商品供給は相当ありましたから、それを他の地域ですべて補うというのは大変だったかと思います。
  一方で、我々の側に立ちますと、震災からの復興・復旧が一歩一歩進みつつあり、細々ではありますが、以前のようにカキが採れるようになった、笹かまぼこが作れるようになったというように、少しづつ歩み出しました。
  そこで、やっと作れるようになった商品を売りたいと、今までお取り引きのあった小売店に行くと、他の商品で既に棚が埋まっていました。震災直後の小売店 の皆様の努力があって、商品がきちんと並んでいるわけですから、こちら側も新たな販路を見つけるしかありませんでした。

 東北の生産者・食品メーカーの皆さんはお困りになって、「なんとか売り先はありませんでしょうか?」という切実な願いが出てきました。最初のうちは生産量がそれほど多くありませんでしたから、少量生産できた商品を何とかうまく 近所で取り扱ってもらっていた。ところ が、生産が軌道に乗ってくるようになると、売り先が足りなくなるというのは火を見るより明らかです。そこで、我々に 販路回復・開拓に関する相談が数多く寄せられるようになったというのが、『伊達な商談会』の出発点です。

完全予約制の【個別商談会】と
被災地で行う【バスツアー型商談会】

 『伊達な商談会』では、【個別商談会】と【バスツアー型商談会】という2つの商談会を実施しています。個別商談会は、仙台商工会議所で定期的に行っている、商談会です。一方のバスツアー型商談会は、全国の小売店や料飲店の方々から「被災地の現状を知るとともに商品も 見たい」というご要望があり、我々としてもその方がよりご理解が進むということで始めました。  例えば気仙沼の事業者であれば、通常なら個別商談会に参加するため仙台まで行かなければならないのですが、地元の気仙沼で商談会を行うので、車で2時間30分かけて仙台に行かなくても良くなる。一方、全国から来ていただいたバイ ヤーの皆様には、バスで被災地をご案内させていただき、復興の進捗状況や現地の工場・市場などを見ていただいております。

 このようにバスツアー型商談会では、 バイヤーの皆様には、被災地の現状をご理解いただいたうえで、商談を行っていただく。参加事業者は、バイヤーの皆様に地元に来ていただき、生産現場も見てもらうことができる。ご意見を伺うと、 バイヤー・事業者の双方から好評だった こともあり、毎年継続して実施しております。

地元百貨店・商社OBの専属コーディネーターが
生産者とバイヤーの間をつなぐ

 『伊達な商談会』のもうひとつの特徴は、3名のコーディネーターにあります。このコーディネーターは、地元の百貨店や商社のOBの方々ですが、流通や小売の現場で仕事をしていた方々に来ていただくことで、実際に買う立場の気持ちが分かる人達にサポートをしてもらっています。

 例えば、既に百貨店やスーパーとお取り引きしている生産者・食品メーカーは良いのですが、中には、具体的な消費者イメージを持たないまま売っている方もおられます。こうした方々に対して、商品の見直しや流通に対するアドバイス等のサポートも行っています。

 具体的にご説明すると、ある生産者が商品として未熟なモノを個別商談会やバスツアー型商談会に持ち込んできたとします。すると、バイヤーさんから「これでは、うちの百貨店では扱えません」「このパッケージでは、九州では売れない」といった話が出てくる。こうした意見をコーディネーターが収集して、その生産者に対して「パッケージデザインそのものを変えた方がよい」、あるいは「この商品は内容量を変えた方がいい」「手に取りやすいよう価格を見直した方が良い」など、各専門の立場から指導します。すると、生産者側は目からウロコが落ちるように理解して、商品のブラッシュアップを行います。

 また、バイヤーの方々が生産者に面と向かって言いづらいことも、コーディネターが間に入ることで、「先日の商談、本当はこうなんだ」というように、調整弁の役割も果たしています。

 その結果、通常の展示型商談会の成約率が約5%程度と言われているのに対して、伊達な商談会では、当日成約率が約16%と高い商談成約率を誇っています。最後になりましたが、震災から復旧・復興も進み、生産者・メーカーも自信を持てるようになってきました。東北の人間はもともと力のある人達ですし、我々も商品には大変な自信を持っています。『伊達な商談会』は、こうした東北の素晴らしい商品と出会える場ですので、バイヤーの皆様には、この機会を有効にご活用いただき仕入れの参考にしていただければ幸いです。

2017年08月22日(火)

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