長野特産品特集|バイヤーズ・ガイド

特集

長野特集

魅力的な自然・景観・環境の中で育まれる
健康長寿 “長野県の食”

長野県は「日本の屋根」と言われ、高い山々の雪や氷が融けて流れ出た清流は、千曲川(信濃川)、犀川、木曽川、天竜川の4つの大河を形成し、下流域を潤す、自然豊かな県です。
進取の精神と勤勉な気質を持つ長野県民は、変化に富んだ地形や気候を利用し、高い技術でおいしい農畜産物を生み出すとともに、独自の食文化を築いてきました。
厚生労働省の発表では、長野県民の平均寿命は、男女共に日本一。そんな長野県が誇る素晴らしい食材・食品について、阿部長野県知事にインタビューしました。

健康長寿日本一を支える
“おいしい信州ふーど(風土)”


長野県 阿部守一 知事

 長野県の食は、健康長寿と密接に結びついています。平成25年2月に厚生労働省が発表した調査によれば、長野県の平均寿命は男性80.88歳、女性87.18歳と、ともに日本一になっています。かつては健康長寿でなかった県が、地域の皆様と様々な取り組みを繰り返していく中で、健康長寿を実現できた。この大きな要因のひとつに、優れた環境・気候、そこで育まれた新鮮な野菜や果物を始めとする“長野県の食”があると思っています。

 私が海外に行って長野県の知事であることを伝えると、多くの方に「健康長寿の県ですよね」と言ってもらえるようになりました。そして「健康長寿の要因は何ですか?」といつも聞かれますが、その大きな要素は“長野県の食”ですといつも答えています。

 美味しい、しかも優れた品質の食材がある。さらに、長野県は農業県として、県民の方々が年をとっても額に汗をして働ける環境が備わっている。その結果、健康長寿を実現しています。やはり食が、長野県の健康長寿を支えている大きな要素ですし、この強みを活かして、長野県では様々な取り組みを行っています。

 そのひとつが『おいしい信州ふーど(風土)』です。これは、長野県が持っている豊かな自然や、そこから生まれるおいしい食べ物の価値を改めて知ってもらい、県民一人ひとりが誇りを持って県内外に発信していく取り組みです。現在、農畜産物や郷土食などの中から、131品を3つの基準で厳選して、日本全国、世界の皆様に発信しています。

 基準の1つ目は、日本酒、ワインなどの「原産地呼称管理制度」、「信州プレミアム牛肉認定制度」などの厳選基準による〈プレミアム〉な品質をもつものです。特に日本酒やワインについては、玉村豊男さんや田崎真也さんといったプロの方々にご協力をいただき、実際に試飲、試食を行う官能審査も行って、厳しい品質管理をしています。


『りんご三兄弟』。左から、シナノスイート、シナノゴールド、秋映
*「りんご三兄弟」は全国農業協同組合連合会の登録商標です

 2つ目は、長野県で開発された新品種や全国シェア上位品目などの〈オリジナル〉なもので、『りんご三兄弟』、ぶどうのナガノパープル、信州サーモン、信州黄金シャモなどがあります。『りんご三兄弟』は、長野生まれのオリジナル品種、秋映(あきばえ)・シナノスイート・シナノゴールドの3つを合わせて呼んでいますが、中でもシナノゴールドは、イタリアの南チロル地域で商業栽培が始まっており、海外でも高く評価されている品種です。

 3つ目は、郷土料理や食文化で「県選択無形民俗文化財」に指定されている、そば・おやき・野沢菜漬や、「信州伝統野菜認定制度」で認定された地域に伝わる野菜で、〈ヘリテイジ〉(伝統的・地域固有的価値)と名付けています。

 長野県は、47都道府県の中でも非常に標高が高く、農産物の約8割が標高500メートル以上の高地で作られています。このため、寒暖差が大きく、おいしい野菜や果物を生み出します。また複雑な地形を反映して、多様な品種が生産されていますので、高品質でバラエティに富んだ“長野県の食”をご堪能いただけます。

人との出会いや繋がりをつくる
「銀座NAGANO」


昨年の10月にオープンした『銀座NAGANO しあわせ信州シェアスペース』

 このように、長野県は食に対する様々な取り組みを行っていますが、これまでは発信力が弱い、せっかく良いものがあるのに、伝わっていないと言われてきました。そこで、昨年の10月に、銀座4丁目の交差点から徒歩1分のすずらん通りに、『銀座NAGANOしあわせ信州シェアスペース』という長野県の発信拠点を開設しました。今までのアンテナショップとは一線を画し、単なる物産館にならないよう、人との出会いや繋がりを作る場にしていきたいと思っています。『銀座NAGANO』には、ここにしか置いていない長野県の様々な食材・食品も取り揃えていますので、バイヤーの皆様にも是非ともお越しいただいて“長野県の食”との出会いや繋がりを持っていただければ幸いです。

 お陰様で、長野県は月刊誌『田舎暮らしの本』で9年連続「移住したい都道府県1位」という評価をいただいております。今の地方創生の動きの中、東京一極集中を排し、地方移住を進める中で、大変ありがたい評価です。

 これにはいくつか理由があるのですが、やはり一番大きいのは、豊かな自然環境と美しい景観があげられると思います。長野県の自然に憧れたり、豊かな環境の中で子育てをしたい、ゆっくり生活したい。こうした思いで来られる県外の方が非常に多いと感じています。


高倉集落の風景(『ふるさと信州 風景100選 –伝えたい・残したいふるさとの感動–』より)

 そんな素晴らしい農村景観を記録しようと、昨年、『ふるさと信州風景100選-伝えたい・残したいふるさとの感動-』という写真集を編纂しました。県民の皆様から、自分たちの地域の誇れる景観をたくさん出していただき、その中から、審査員の方々に103の風景を選んでいただいたのですが、そのほとんどが水田の風景だったり、りんごがなっている景色だったり、長野県の景観と食には切っても切れない関係性があります。“長野県の食”が多くの人をひきつける背景には、こうした魅力的な自然・環境・景観の中で育まれていることが大きいと実感しました。

 『銀座NAGANO』でも入口近くにカウンターを設けて、長野県のお酒と軽食をご用意していますが、ぜひとも長野県にお越しいただいて、本場で本物の“長野県の食”を召上がっていただきたいと思います。

食を通じて
“世界に貢献する信州”に

 長野県内の生産者・事業者の方々には、すばらしい食材・食品の生産を通じて、長野県の魅力の発信にご協力いただいていることに感謝しています。県としても、魅力ある新品種の育成、さらなる品質の向上について取り組み、生産者の方々と一緒になって多くの皆様に食べて、楽しんでいただけるよう取り組みを進めていきたいと思います。

 本誌をご覧いただいているバイヤーの皆様には、素晴らしい自然環境の中で、生産者が心を込めてつくった安全・安心で優れた食材・食品を、ぜひ、全国のお客様にご紹介いただき、消費者の方々にご賞味いただければと思っています。長野県は、総合5か年計画『しあわせ信州創造プラン』の中で、“世界に貢献する信州”というキーワードを示しています。これは、自分たちのためでなく、日本はもとより世界中の人々のために産業経済活動を行っていきましょうという思いを込めたものです。その意味でも、長野県の優れた食材・食品を、ぜひ多くの人にお楽しみいただきたいと思います。また、バイヤーの皆様には、ぜひとも長野県に注目し、消費者の皆様への橋渡しをしていただければと思います。

 “長野県の食”の魅力を知っていただき、お取り扱いいただけるよう、私たちも皆様のお声をしっかりとお聞きし、その期待に応えるために、さらに品質の良い品物を提供していきたいと思っています。私も、これまで以上にセールスに励む決意です。バイヤーの皆様、ぜひとも健康長寿日本一の“長野県の食”をよろしくお願いいたします。

Profile あべ・しゅいち

1960年、東京都生まれ。東京大学法学部卒業。全国各県の自治体の現場で勤務。
2001年から、長野県で企画局長、副知事として県政改革を推進。
2007年に総務省を退職後、横浜市副市長を経て、2009年内閣府行政刷新会議事務局次長にと要請され、事業仕分けの実務を担う。
2010年に長野県知事選挙で初当選を果たす。

2017年06月26日(月)

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180日後

2017年12月23日(土)

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