青森県 三村申吾 知事|永瀬正彦 対談|バイヤーズ・ガイド

連載記事

編集発行人 永瀬正彦 対談

青森県

三村申吾 知事

水・土・人が織り成す、北国・青森の“正直”ブランド

高い評価を生む“攻めの”取組み


農林水産には「攻め」の姿勢が大切と語る三村知事

 こうして地場の農林水産業を育てていくにあたっては、安全・安心な“食”を求める消費者のニーズに厳しく応えていかなくてはなりません。そのために、青森県では“水・土・人”を徹底的に育成し、未来につながる基礎づくりを進めています。

 その1つが、病気に強く、農薬や化学肥料の低減にもつながる「日本一健康な土づくり」への取組みです。これは、すべての農家が土壌診断を実施する仕組みで、土壌が酸性になっていればアルカリ性にすることから始まり、安全・安心な作物を育てる良質な土づくりを徹底するものです。

 また水では、奥入瀬川など6流域から派生する、総延長11,000kmにも及ぶ水路のネットワークで、水を循環させるシステムを構築しています。より安全で、栄養分の多いきれいな水を提供することは、農業の基本となるものです。土と水を健全にするという、こうしたインフラ整備を本気でやること。これは将来の農業に密接にかかわることですし、今の取組みが必ず評価されると信じています。また、農家のみなさんに財務やマーケティングなどを勉強していただくなど、人材育成も進めています。

 加えて、販売・流通段階では、例えば十三湖や小川原湖で獲れたシジミ貝を買えば携帯電話から生産履歴等を確認できたり、陸奥湾で獲れるホタテ貝に認識番号を貼り付けたりと、さまざまな施策を展開しています。

 一方、食品表示に関しては、「食品表示ウォッチャー」による監視や、研修会の実施なども積極的に行っています。例えば県内のりんご農家をすべて回り、そのうちのおよそ500軒の農家には徹底してさまざまなアドバイスをしました。この“徹底”ということが大切なんですね。土壌作りからロジスティックスまで、全部に手を抜かない。こうしたことが、将来にわたる強い基盤をつくることになるのです。農家をまわることで、様々な悩みも聞けますし、地域の状況を細かく知ることができます。非常に地味な取組みですが、ここで徹底しておかないと、後で後悔することにもなってしまうと思うのです。

 こうして、県全体をあげて消費者の視点に立った“攻めの農林水産業”を行うことが、良質な産品を豊かに生み出し、それが全国・海外の皆様からの高い評価につながっているのだと思います。それが、結果として地域を経済的に、そして文化的にも守ることになるのです。

2010年、東北新幹線が全線開通でますます便利に


三村申吾知事と「バイヤーズ・ガイド」発行人・永瀬正彦

 本県を訪れる食品関係のバイヤー、レストランやホテルのシェフなど、食のプロの皆さんは、一様に青森県の食材の多彩さ、素晴らしさに驚き、青森県の情熱に心を打たれるとおっしゃってくださいます。

 青森県の生産者は、それぞれのこだわりを持って“正直に、真面目に”、真心を込めて産品を生産しています。そして、全国の皆様に「決め手は、青森県産。」と評価をいただけるよう、日々努力を重ねています。

 2010年12月には、東北新幹線が全線開通し、青森がぐっと近くなります。この記事が、青森県の食のPRにとどまらず、「食」に関心のある皆様の心にとまり、ぜひ青森を訪れてみよう、生産者と会って話を聞いてみようなど、青森県探訪のきっかけになるよう期待しています。

2022年12月02日(金)

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2023年5月31日(水)

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