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大野きのこ山 産地視察レポート

大野さんとバイオコスモのメンバー

8月3日、中食部門で大賞を受賞した株式会社バイオコスモのメンバー一行は、原木しいたけの仕入先「大野きのこ山」へ産地視察に向かいました。きのこの専門問屋と、愛溢れる原木しいたけ農家が手を組んで作る今回の新商品。視察によって更に絆が強まったようです。その様子をレポートします。

株式会社バイオコスモは神奈川県伊勢原市にある業務用きのこの卸・仕入れ・通販&惣菜販売を行っている会社です。「きのこのじかん」という毎日の生活に役立つ、美味しい・面白いきのこ情報も発信されています。 実は今回新商品に使われる原木しいたけの産地、「大野きのこ山」の大野さんとのつながりは、大野さんご本人がバイオコスモさんへ営業に直接来られたのがお付き合いのきっかけだそうです。

山小屋での原木しいたけに寄り添う暮らし

愛媛県伊予市中山町。松山空港から車で南西へ約1時間、文字通りの山の中に大野さんのほだ場はあります。大野さん自らが空港まで迎えにきてくれ、車中、大野さんが原木しいたけ栽培を始めたきっかけなどについて話してくれました。 「小さい頃から山で遊んできて、いつかは山へ戻りたいなと。林業も考えたけど、原木しいたけ栽培はこの年からでも若手だし、売り方も工夫すれば逆にチャンスだと思った。」55歳で東京の会社を早期退職、退職の数年前から原木しいたけ栽培に適した山を探し始めた大野さん。「原木しいたけ栽培で一番重要になってくるのは山の環境。そのためにいくつも山を見て回って、一番いい山を選んだんだ。収穫も傘が開き始める数時間が重要だから、山小屋も建ててその小屋に住んでいます。山に1日も入らないのはお正月くらいかな」そんな話に感心していると、道は次第に険しく細くなり、どんどん山の中に。最後の集落を抜けるとこれから先は大野さんしか住んでいないエリア、更に坂道を登ると大野さんの住む山小屋とほだ場に到着しました。

坂道からの眺望

大野さんの住む山小屋

小屋に着くとお昼ご飯の準備です。原木しいたけの出汁とカットしたしいたけ、更に大豆が入ったつゆでそうめん、天然の鮎は焼いて、器は近くの竹を切ったもの。デザートに山スイカ。飾り気はない男の料理ですが深いおもてなしの心を感じます。しいたけの香りと肉厚な食感、コリコリの大豆に出汁の豊かな旨み、香ばしくホクホクな鮎。山の空気も相まってすべてが絶品でした。

しいたけの出汁をベースにした
そうめん汁と天然の鮎

開発中の新商品試作もみんなで試食

昼食後はしいたけ栽培の講義。使われている菌種についても、惜しみなく詳しく教えてくれる大野さん。学んだ後はほだ場を案内してくれました。日照、気温、湿度、そして風当たり。大野さんが原木しいたけ栽培で1番こだわったポイントは、何よりこの「ほだ場の環境」。空港を降りた時には30℃以上あった気温が、山では24℃程度。標高600mほどの山ですが、なんと冬には-5℃になることもあるそうです。

しいたけ栽培についての講義。
1つ1つの選択、作業にもこだわりと愛を感じます。

ほだ場の上に張り巡らされているのは、散水設備。バイオコスモさんいわく、露地栽培でこれだけの散水設備を持った産地は他にないのでは・・・と言わしめるほど、行き届いた設備。大きなタンクに沢水を貯め、ポンプで山の上に水を汲み上げ、パイプを流れてほだ場全体に水が撒ける仕組みです。すごい。

小屋の窓からのぞむ原木しいたけのほだ場。
散水設備も丁寧に張り巡らされています。

作業場には何台も乾燥設備と保管庫があり、収穫・選別・乾燥された原木しいたけは空気に触れないように厳重に保管されています。保管されているしいたけの箱を開いて見せていただくと、チョコレートのような甘い匂いがあたり一面にふわーっと広がりました。新鮮なしいたけはこんな甘い匂いがするんですね。大野さんにとって、1番美味しいしいたけとはと聞くと、満面の笑顔でこう返ってきました。「寒い中じっくり育ったしいたけだね。身が厚く締まっていて味もジューシーになるんだ」本当にしいたけが好きなんだと伝わったきました。

山の中のほだ場を歩いて案内いただきました

箱を開けるとあたり一面に甘い香りが広がりました。
肉厚でおいしそう。

適正価格・適正品質

松山への帰りも車で送ってくださった大野さん。これだけずっと山に住んでいたら、寂しくならないのか、少し気になり聞いてみたところ、意外な答えが返ってきました。「年に3回ほどは市場調査と営業で東京に行っています。乾しいたけがいくらで売られているのか、どうやって流通しているのか、どうしたら利益をきちんと生み出せるか、自分の目で見て、人と会って、情報を収集して、値段や販路を決める。そうでないと面白くないじゃない。必要な利益を稼ぎつつ、私のしいたけを好んで食べてくれる人を増やしたい。そのために、適正な価格で、かつ一般的な基準より少し良いものを商品にするんです。これが私の考える『適正価格・適正品質』。Facebookで日々の出来事なんかも発信しながら、商品を送る時には必ずこの絵(ほだ場を描いたもの)やメッセージも箱に入れて、自分の考えを伝えられる方法でお客さんとの関係性を築いていく。最近は直接注文を頂けるようになってきているよ。バイオコスモさんは私の考えを理解し、取引をしてくださっている貴重なパートナーです。」愛媛の山の中に住みながら、これだけの愛情をしいたけに注ぎ、思いを伝えること、利益を生み出すことにも余念がない。真の6次産業化とはこういう取り組みのことを指すべきだと感じました。

今回の視察を経てバイオコスモのメンバーはこう話されていました。「実際に産地を見て、大野さんとお会いできて本当に勉強になりました。これほどこだわって原木しいたけをつくっている生産者はなかなかいない。大野さんが原木しいたけに愛を込めて育てられているように、ぼくらもこの商品に愛をこめて作りたいです。」

バイオコスモさんの新商品も、大野さんの今後も本当に楽しみです。 新商品を販売したい!大野さんの原木しいたけを販売したい!という方は是非、森のめぐみプロジェクト事務局までご連絡ください。